| セルバンテスはホテルの一室で幽季を待っていた。 あの夜のことをちらつかせれば幽季は必ずやってくる…そう確信していた。 やがて約束の時間を少し過ぎてから、小さなノックの音があった。 「どうぞ」 おずおずとドアが開かれ、人目を避けるようにして幽季が滑り込んできたが、それ以上は進むことができずドアの 前で立ちすくんでいる。 セルバンテスはかけていた椅子から立ち上がり、哀れな贄を迎えに近づいた。 「やっぱりきてくれたんだね、幽季ちゃん」 「あ、あの…あの…私…」 縋るような目つきの幽季を半ば引きずるようにして奥へ連れていく。 「大丈夫、だれにも言わないから」 「あ、あの…お話を…」 生返事をしたセルバンテスはいきなり幽季をベッドに突き飛ばし、獣のように覆いかぶさった。 「やっ…！やめて…私…私、そんなつもりじゃ…」 セルバンテスは忙しなく幽季のスカートに手を突っ込み、下着の中にも差し入れてくる。 「フフ、そんなつもりじゃないって言いながら、もうこんなに濡れてるのはどうしてなのかな？」 幽季は顔を赤らめ逃げようとするが所詮はむなしい抵抗に過ぎない。 セルバンテスは下着を引き下ろし、両足を開かせてそのあいだに顔を埋めた。 「い、いやあ…っ」 わざとピチャピチャ音を立てながら、秘裂を、そして肉芽を舌で嬲る。 「いやらしいんだね、幽季ちゃんは。舐めても舐めてもあふれてくるよ…」 言葉で嬲られてもなにも言えず、幽季は涙を浮かべた顔を覆っていた。 抵抗しなくなったのを見計らい、セルバンテスは幽鬼の着ているものをすべて剥ぎ取ってしまった。 改めて身体中を愛撫していく。 「今夜は一晩中だって幽季ちゃんを可愛がってあげられるんだねえ…フフッ、妊娠しちゃうかも」 いやらしい笑いを浮かべながら幽季の腰を抱き、己の男根を幽季の中に打ち込んだ。 「ああっ！あーっ！」 大きなベッドがギシギシと軋むほどに激しく突き上げる。 腰を振りながら幽季の肉芽も弄んでやると、幽季の声は艶っぽくなり始めた。 「フフ…締め付けてくるねえ…」 「あっあっ…凄…っ…あっ…」 「ほら、もっと喘いでいいんだよ。淫らな言葉を言っても、ね」 程なく幽季はひときわ高い声を上げ、セルバンテスを締め付けて身体を小さく痙攣させた。 ほとんど同時にセルバンテスの男根から精液が幽季へ注ぎ込まれた。 幽季は精液が流れ込んでくる感触に小さく首を振っていたが、ぐったりとなって動けない。 セルバンテスは幽季からまだ硬いままの男根を引き抜くと、幽季の両足を持ち上げて折り曲げた。 曝け出された後ろの窮屈な孔に男根を押し当てる。 「いやっ…お願い…やめて…そんな…そんな…」 「ダメだよ。今夜は幽季ちゃんの孔という孔を全部犯したいんだから…」 精液と幽季の淫汁に塗れた男根は窮屈な孔をこじ開け、中へもぐっていく。 「いやあーっ！い、痛い…痛…いっ」 「でもこんなに簡単に入っていくよ…本当は慣れてるんでしょ？」 泣きじゃくり喘ぎの混じった声で哀願する幽季を、蔑むような冷たい目で見ながらセルバンテスは腰を動かし 続けた。 前後を犯され、ようやく解放されると思った幽季の目の前に玩具が突きつけられる。 「さあ…今度はオモチャだよ。幽季ちゃんは何度イけるだろうね…」 幽季は何度も何度も首を振った。 だがセルバンテスが許しはしないのを、心のどこかでわかっていた…。 「いやああーっ！」 幽季は悲鳴を上げてベッドに起き上がった。 ひと呼吸置いてから、すべてが夢であったとわかり安堵の息を吐く。 「どうした幽季」 隣りで眠っていたカワラザキが心配そうに枕元の明かりをつけた。 「夢を…見たの」 「夢？」 「とても…怖い夢…」 幽季はカワラザキの胸にしがみついた。 「よしよし」 なだめるように背中を撫でるカワラザキの手が、ゆっくりと下へ下りてくる。 下着が濡れているのには気づいていた。 もし…カワラザキに下着が濡れているのを知られたら…怖い夢を見たのに、自分が感じて 濡れていると知られたら…。 言い訳できるかどうか幽季はひどく不安だった。 |