| 死ぬかと思われるほどの訓練が終わって、全員が自室へと引き上げた中で、ご多分に漏れず幽鬼もベッドに 突っ伏したきり指一本動かせなかった。 夜更けになってようやくわずかながら身体を起こすことができるようになり、簡単な食事を済ませてシャワーを浴び、 再びベッドに突っ伏していた。 眠ろうにも身体のあちこちが悲鳴を上げていて眠れそうにない。 輾転反側していたら、どやしつけるようなノックがあった。 「どうぞ」 返事はしたものの出迎えることはできなかった。 「フン、案の定ぶっ倒れてやがるな」 昼間と同じく葉巻を咥えたカワラザキが入ってきた。 「じい…」 じいさまと呼びかけようとして、レッドが殴られたのを思い出し口ごもる。 「まあ孔明の話じゃ明日には戻るらしいからな。おめえはそう呼ぶのを許してやる」 ニヤリと笑ってカワラザキはベッドの端に腰かけた。 幽鬼はよろよろと身体を起こし、ベッドの上に座る。 「…手加減…してくれてありがとう」 ヒィッツカラルドが負荷をかけられてつぶれたのとは反対に、幽鬼は自分の身体がいつもより軽く感じられた。 そこにカワラザキの意図があったのは間違いない。 「おめえは昔から無理をさせると熱出したからな、ちったぁ考えてやらねえと」 そう言って幽鬼の髪をクシャクシャと撫でた。 いつものカワラザキの手ではない、もっとたくましい手に撫でられてなぜか幽鬼の身体が疼く。 おずおずと手を伸ばし、カワラザキの身体にしがみついた。 「どうした、してえのか？」 乱暴な言葉に頬を染めながら小さくうなずく。 カワラザキは小さく笑って咥えていた葉巻を靴の底でもみ消した。 髭がいつもより硬く感じられ、肌を刺す感触は痛みにも似ていた。 乳首を血がにじみそうなくらいきつく噛まれても…あれだけ身体を動かせなかったというのに…幽鬼は 簡単に勃起した。 「フン、疲れきって動けねえ割に、こっちのほうは元気だな」 「ア…アン…」 「…淫乱め」 言葉で嬲られても甘い喘ぎが漏れてしまう。 男根を扱かれながら後ろの孔に指を差し込まれた。 内部をえぐるように動かせば、幽鬼は腰をくねらせて身悶える。 「アッ…アー…」 「まだイクんじゃねえぞ。イッちまうときつくなって入れにくくなるからな」 必死に堪えようとするが身体がいうことをきかず、すぐにでも射精してしまいそうになる。 「ア…じい…さま…イキ…そう…」 カワラザキは指を引き抜き、男根を扱くのもやめてしまった。 「幽鬼、四つん這いになれ。できなきゃ伏せたまんまでケツを上げろ」 幽鬼は力を振り絞りうつ伏せになる。 しかし萎えた腕は身体を支えることができず、尻を上げるのだけで精一杯だった。 カワラザキはそんな幽鬼の尻をつかみ、今度は太い親指を孔に挿入した。 「アアー…」 幽鬼が切ない声を上げる。 「入れて欲しいか」 「は…はい…ッ」 親指で孔を広げたまま、カワラザキは己の男根をあてがいゆっくりと差し込んでいった。 「アーッ！アーッ！」 若返っているせいかいつもよりも硬く、動きも激しい。 幽鬼はシーツをきつく握り締め、突き上げられるたびに悲鳴にも似た声を上げた。 「締めろ」 大きな手で尻をひっぱたかれる。 小気味よい音が響き、幽鬼はカワラザキを締め付けた。 「おめえが女だったら俺の子供をいくらでも生ませるんだがな…どっちだ？顔にかけられてえか、それとも中に 出されてえか」 幽鬼の髪をつかんで顔を引き起こし尋ねる。 幽鬼は途切れ途切れに答えた。 「ア…中に…中にいっぱい…出して…ッ」 最奥を突かれた幽鬼が射精するのとほとんど同時に、カワラザキの精液が腸内に流れ込んでくる。 身体を小刻みに震わせる幽鬼から男根を抜き取ると、卑猥な音とともにあふれ出た精液がシーツを汚した。 「こぼしやがったな…罰としてそのまま寝ろ」 カワラザキは身支度を整え部屋を出ていく。 幽鬼は汗と涙と精液で汚れたシーツに横たわり小さくつぶやいた。 「じいさまの…匂い…」 泥のような眠りに落ちていきながら、孔明はもうあの薬を作らないのだろうかと少し考えた。 |