| ヒィッツカラルドは怒鬼のような私兵こそ持ってはいないが、優秀な部下を何人か抱えている。 彼らはヒィッツカラルドの身の回りの世話をすることもあるが、時には気が乗らないというヒィッツカラルドの代わりに 要人暗殺なども遂行した。 今日も朝からなんとなく気だるいというヒィッツカラルドに代わって、簡単な任務を片付けてきた者があった。 「ご苦労」 執務室に設えた長椅子の上に寝そべったまま、ヒィッツカラルドは乱雑に報告書を書いて別の者に持たせた。 それから思い出したように男に言う。 「そうだ。なにか褒賞を与えねばな…お前はなにがいいのかな？昇格？昇給？それとも…」 意味ありげに言葉を切って男を見るヒィッツカラルドに、男は小さくうなずいた。 ヒィッツカラルドは薄く笑い、手近のメモに番号を書いて男に渡した。 「今夜の私の部屋の暗証番号だ」 夜毎変わるヒィッツカラルドの部屋の暗証番号を、男は大事そうに押し頂いて仕舞った。 夜になり、男は人目を憚るようにしてヒィッツカラルドの部屋へ忍んできた。 教えられた暗証番号でドアを開ける。 ドアが開くのももどかしそうに室内へ滑り込むと、ドアは素早く閉まって施錠した。 室内は暗いというほどではないがほんのり明るい程度で、豪奢な絨毯の上に置かれた肘掛け椅子に毛皮を まとったヒィッツカラルドが座っていた。 「フフ、遅かったじゃないか…」 男はヒィッツカラルドの足元に身を投げ出した。 「申し訳ございません、ヒィッツカラルドさま」 その男の目の前にヒィッツカラルドは裸足を差し出す。 「さて、お前が褒美に欲しいものはなんだった？」 男はヒィッツカラルドの足を捧げ持つと、その親指に舌を這わせた。 「ヒィッツカラルドさま…です」 足の指を口に含み丁寧に愛撫する。 ヒィッツカラルドの背中をゾクゾクしたものが這い上がってきた。 「よかろう。好きにするといい」 身にまとっていた毛皮をはだければ、ヒィッツカラルドはなにも身につけていなかった。 男は息を荒げ、椅子の真下までにじり寄り、ヒィッツカラルドの太腿をつかんで両足を押し広げた。 そのまま肘掛に足を乗せ、露わになった股間に顔を埋める。 双球の下にある孔に舌先を差し入れ小刻みに動かすと、ヒィッツカラルドは己自身で乳首についているピアスを 引っ張って弄び始めた。 「ア…ゥン…」 男はその声に気をよくし、孔から双球、双球から男根へと舌を這わせていく。 「ア…フッ…」 男根をすっぽりと口に含み、孔と同じように先端を舌先で小刻みに責めてやると、ヒィッツカラルドは激しく 身悶えた。 「アアッ…！アッアッ…ンンッ…で、出るッ…イ…クッ！」 ヒィッツカラルドの男根にもつながっているリング状のピアス、それを歯に引っ掛けて軽く引っ張った瞬間、 ヒィッツカラルドは身をのけぞらせて男の口内に射精した。 ヒィッツカラルドは荒い息を吐きながら、男の勃起した…十分に自分を満足させてくれそうなサイズの 男根に舌なめずりをする。 「私に入れて…私が満足するまで、何度でも出すんだぞ？」 「もちろんでございます、ヒィッツカラルドさま」 男は椅子にかけたままのヒィッツカラルドの両足を持ち、勃起した己の男根をヒィッツカラルドの孔に強く 打ち込んだ。 「アアッ！」 深く差し込み、腰を引いて今にも抜け落ちるかと思わせて、また深く突き上げる。 「イ、イイッ…アンッアンッ…も…っと…もっとぉ！」 「はッ」 泣きじゃくり、唇の端から唾液をあふれさせるヒィッツカラルドを見るだけで興奮できる。 男はそれが命令でもあるかのように返事をし、ヒィッツカラルドを蹂躙した。 結局、男は射精してもヒィッツカラルドから抜くことを許されず、三度ほど絶頂を迎えて大量の精液を ヒィッツカラルドの体内に注ぎ込んだ。 男根を抜き取り、呆けたようになっているヒィッツカラルドの涙や唾液を拭ってやる。 ヒィッツカラルドは震える指で、テーブルの上にある深めのボウルを指した。 「わ、私の…一番恥ずかしいことを…」 指示されたとおりに男はボウルをヒィッツカラルドの孔にあてがう。 軽く腹に力を入れるとゴボと卑猥な音がして、男の放った精液がボウルにあふれ出た。 「み…見て…私の…は、恥ずかしい…ものが…出ているところ… を…」 頬を染めながらも、その行為を見られることが快感になるように躾けられているのだとわかる。 男はヒィッツカラルドの孔に指を差し込んで残りを掻き出し、ボウルを片付けた。 それからヒィッツカラルドの毛皮を直してやり、深々と頭を下げる。 「ありがとうございましたヒィッツカラルドさま。これからもヒィッツカラルドさまのために働く所存にございます」 「ああ…」 ヒィッツカラルドは気だるそうに返事をし、部屋を出ていく男の後姿を見送っていた。 この分では明日も仕事にはならないと思いながら。 |