BF「えー、今日は新年のあいさつ…」 民衆「おい、陛下の姿見えるか？」 民衆「いや、親衛隊に囲まれてるから…」 民衆「あっ、今見えたの、王冠じゃない？」 BF「お前ら、全員邪魔だー！」 怒鬼「…しかし…警備の万全を…」 BF「囲みすぎなんじゃ、ボケェ！」 怒鬼「なにかあっては…」 サニー「心配いらないわ、親衛隊長。 陛下を狙うようなやつはいないし、狙う意味もないから」 BF「女官長、あとで覚えとけよ、コラァ！」 怒鬼「…リミッター、外れた…」 サニー「あらやだ。 私、新年休暇で外国いってきますわねー」 |
サニー「さーて、９が…きゃああああああ！」 BF「えー、昨夜女官長の私室周辺に不審者が現われたそうだが、親衛隊の見解は？」 怒鬼「…面目…ございません」 BF「しっかし、女官長が悲鳴を上げただけで逃げるなんてねー。 意気地がない、って言いたいとこだけど、もの好きな、って言葉のほうがしっくり…」 サニー「なんかおっしゃいましたああああ？」 怒鬼「…すぐ、犯人を捕らえます…」 怒鬼「…容疑者です…さて、どいつか…」 |
BF「2月になった…なにやら女官長が宮廷の厨房でやってるんだ…」 サニー「えーと、これとこれを混ぜて…」 十常寺「否、此及此」 サニー「おおっと、危ない」 十常寺「爆発寸前」 BF「なに作ってんだよ、お前はよ」 サニー「やだわ、陛下。 バレンタインのチョコに決まってるじゃありませんか。 私だって夢見る乙女ですもの」 BF「夢だけ見とけ」 サニー「なんですってぇ」 BF「あ、うそうそ、今のなし」 サニー「はい、これ陛下の分です」 BF「あ、意外なことにうまい」 サニー「もいっぺん言ってみ？」 BF「いやー、こんなおいしいチョコもらえるのって幸せだなー（棒読み） で。ほかにだれに渡すの？」 |
サニー「7月でーす。陛下、今月は隣国の特使がやってきますよー」 BF「で？」 サニー「で、って…先日、たーくさんの貢物が届いたんですから、返礼しなきゃいけないじゃないですかー」 BF「ああ、あれ…女官長がほとんどぶんどってったやつだね」 サニー「いやですわー、人聞きの悪い。陛下の分もちゃんと残しておきましたっ！」 BF「なのに、僕が返礼するんだ…」 サニー「あら、じゃあどなたかを晩さん会に同席させます？」 |
BF「では晩餐会を始めよう」 使者「…にぎやか、ですな」 BF「皆、僕の大事な廷臣だ」 使者「あの…クマとかキツネとか…タヌキが席に…」 幽鬼「食事のマナーも心得ているから、ご心配には及ばない」 使者「い、いやそういう問題ではなく…クマがこちらにナイフとフォークを向けているような…」 幽鬼「動物だからと差別はいかんな」 使者「なんだ、この国ー！」 サニー「あ、帰っちゃった」 BF「めんどくさかったからちょうどいいや」 |
ヒィッツカラルド「それで、私にそのカップルを説得してほしいと」 サニー「まあ、そういうことです」 ヒィッツカラルド「なるほど、及ばずながらこのヒィッツカラルド、恋の仲介者を買って出ようではありませんか」 BF「どうなった？」 サニー「陛下が喜ぶと思いますけど…失敗しました」 BF「失敗？」 サニー「女性のほうがヒィッツカラルド殿に恋慕してしまって…式の話どころか、別れてしまったそうです」 BF「よくやったよくやった。 女性を惚れさせたってのが気に入らないが、彼には臨時ボーナスを出そう」 サニー「うわぁ…邪悪な笑いしてるわ…」 |
サニー「お邪魔しますぅ」 ヒィッツカラルド「おやこれは女官長、なにかご用ですかな」 サニー「いや、その前に…なにか、甘ったるい匂いが…」 ヒィッツカラルド「ああ、それなら…あそこにあるものの匂いでしょう」 サニー「…なに、あの山…」 ヒィッツカラルド「チョコ、です。 宮廷の女官たちや町の女性からの贈り物です」 BF「僕なんか…めちゃくちゃでかい字で『義理』って書かれてるのに…」 ヒィッツカラルド「…なぜ、おふたりとも冷めた目をしているのですか…」 サニー「いやいや、気になさらず。 あ、これ、私からのチョコです」 ヒィッツカラルド「女官長からもチョコをいただけるとは…光栄至極」 サニー「いえいえ、じゃあ失礼しまーす」 BF「次のボーナス査定、覚えとけよ…」 サニー「カラシ入りチョコ作って正解でしたわ」 BF「よくやった女官長」 サニー「陛下、さあ前へ進みましょう！」 |
サニー「さて1年経ちましたけど…なーんにもやってませんね」 BF「宰相は？」 サニー「来年度の予算などで二徹めです」 BF「最初の目標ってなんだったっけ？」 サニー「きれいさっぱり忘れました」 BF「まあ君は女官長だからね。 とりあえず悪徳商人には稼がせて、貴族にも外貨を獲得するようにさせて…法人税の…」 サニー「うわ、急に真面目モード入った」 BF「…というように、僕が真面目になるようなルートを選んでほしいわけよ、本当は」 サニー「だれに話してるんです？」 BF「まあ、どれを選んだとしても話が変わるわけじゃないんだけどね」 サニー「なんの説明なんですか」 BF「同じのを選ぶとつまんないよ」 サニー「だーかーら」 BF「とにかくこれでエンディングだから」 サニー「終わりよければすべてよし」 BF「次回は悪の組織BF団であおう」 サニー「ええっ、まだ続くのっ！」 |