revenge

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　全裸にされた幽鬼の両手は縛り上げられ、天井から下がるフックとつながっている。
　身体の下にはバスタブが用意されており、フックが下げられれば幽鬼の身体はバスタブに浸かることになる。
「いやだ…離して…」
　バスタブの横には薄笑いを浮かべたセルバンテスが立っている。
「別におかしなことをしようとは思ってないよ。ただのお風呂じゃないか」
　そのバスタブが普通じゃないことは見ればすぐにわかった。
　バスタブの縁に足を固定するための器具がついているのだから。
　フックが下がり、幽鬼の身体は尻からバスタブに浸かって、両足はバスタブの縁に置かれた。
「あ…熱…」
　バスタブに張られている湯は少し熱めで、幽鬼はセルバンテスを見つめる。
「ああ、これはいけない。少し水を加えたほうがよさそうだ」
　セルバンテスは大きめのボウルを持ち、その中身をなんのためらいもなくバスタブにあけた。
　水とともに入れられたのは無数のドジョウ…それらは湯の熱さに驚き、熱から逃れようと幽鬼の小さな孔にもぐりこもうとする。
「や…だ…やだあっ！」
「これ以上熱くできないのが残念だが…まんざらでもないんじゃないかな」
「き、気持ち悪いっ…出して…っ」
「ほらほら、ちゃんとしっかり締めていないと幽鬼くんのお腹に入ってしまうよ」
　小さな孔をこじ開ける指のような動きに、熱い湯に入っているのに悪寒さえする。
　幽鬼の意識が遠ざかっていった。


　ひんやりとした感覚に目が覚める。
　今度は金属製のテーブルに寝かされていた。
　足元には大きな水槽が置かれており、その中でうごめいているのは幽鬼が見たこともないほど巨大なタコだった。
「賢いやつなんだよ」
　セルバンテスはそう言いながら水槽の水を抜き、水槽のガラスを外した。
「私の命令をよく聞くんだ…さあ、この子にお仕置きしておあげ」
　セルバンテスが優しげな声を出しているときのほうが、残酷なことを考えているとき…それを知っている幽鬼は背筋が寒くなる。
　その間もタコはするすると幽鬼に近づき、まずはその両手を自分の足でからめ取ってしまった。
　それから残った足で幽鬼の足を抱え込み、先端をまだ幼さの残る男根に吸いつかせる。
「い…や…あっ」
「生意気な子にはお仕置きが必要だ」
　ぬるぬるとした足は幽鬼の尻へも這っていき、二本の足で小さな孔をこじ開けようとする。
「あっ…ああっ」
　セルバンテスの意識に支配されているため、タコは幽鬼がどう抗っても許してくれそうにない。
　涙を浮かべてセルバンテスを見るが、セルバンテスは薄笑いを浮かべているだけ。
　やがてタコはこじ開けた幽鬼の孔に、一番太い足を突き入れてきた。
「うああっ！」
　思わず悲鳴を上げた口にも別の足を突っ込まれる。
「う…ぐ…ぅ」
　自分の体内でうごめく足の気持ち悪さに耐えかね、幽鬼はまた気を失った。


「き…ゆう…幽鬼…幽鬼や」
　軽く揺さぶられて飛び起きた。
　見ればカワラザキがベッドの横に立っている。
「じいさま…」
「どうした。ずいぶんうなされておったようじゃが」
「なん…でもない…」
　悪夢だとしたらずいぶんと気色悪い夢を見たものだと思う。
「なに…？」
　そこでようやくカワラザキが自分を起こしにきたのには訳があると思い出した。
「セルバンテスが夕食に招いてくれたが…どうする？」
「俺…」
　おそらく先ほどの夢はセルバンテスの願望に違いない。
　カワラザキがいれば手を出しはしないだろうが、意識で犯されそうになるのだろう。
「遠慮する。なんだか具合が悪い…」
「そうか。ではまたと伝えておこう」
　カワラザキが出ていってから幽鬼は先ほどの感触を払いのけるように、軽く頭の上で手を振りまたベッドに入った。
　今度はセルバンテスをとっちめてやる夢を見ようと思いながら。